米国は欧州の同盟国に対し、中国製の通信機器を排除するよう働きかけている。だが、その成果はいまひとつだ。欧州諸国は米国の話にしっかり耳を傾けている。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)の機器を巡り、国内ネットワークでの使用の是非について最終判断を下す予定だ。だが、欧州の携帯・インターネットサービス大手の反応は判断を難しくしている。とりわけ英企業の幹部らは、機器が使用禁止になればコスト負担を強いられかねないと訴えている。企業幹部らは、ファーウェイの機器は良質なうえに価格が割安なことが多いと指摘。欧州で使用を禁止すれば、第5世代移動通信システム(5G)導入でファーウェイ機器を使うアジア諸国など他国に後れを取ることになると懸念している。