執着を手放せる人が、必ずやっている“ある切り替え”の正体
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で幸せを呼び込む言葉』(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。
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執着を手放すと不安が減る
私のX(旧Twitter)での発信の中で、最も反響が大きかったのが「執着を手放すと不安が減る」という内容でした。それ以来、このテーマは、私の活動における大きな柱となっています。
私がこの考えに至った背景には、最愛のパートナーを亡くした経験があります。私は「この人に会うために生まれてきた」と思えるほど大切だったパートナーと、7年半の月日をともに過ごしました。
しかし、そのパートナーを失ったことで、私は人生の迷子になってしまいました。一番大事にしていたものが消えてしまい、どう生きていけばいいのか分からず、一時期はうつ状態にもなったのです。
完璧主義が招いた「失うことへの不安」
その後、本来は2人でやるはずだったクリニックを1人で守らなければならなくなり、生活は一変して多忙を極めました。開業医としてフル回転する日々の中で、私は「あれはうまくいくか」「これは大丈夫か」と、常に不安を感じるようになったのです。
もともと完璧主義な一面があったため、日々の細かな問題から大きな決断まで、次から次へと心配事が押し寄せてきました。「どうなるだろう」と不安になり、考えれば考えるほど心は落ち着かず、しんどい日々が続きました。
その苦しみの中で気がついたのが、「執着を手放すことが、楽になる唯一の道ではないか」ということだったのです。
執着の正体は「失うことを恐れる感情」
では、そもそも「執着」とは何でしょうか。私は、執着とは「失うことを恐れる感情」、つまりその正体は「不安」だと考えています。
人は、まだ何も持っていない時や、攻めの姿勢でいられる時は、自分のやりたいことに特化できるため、純粋に楽しさを感じられます。しかし、ある程度の成果が出て、自分の立場や実績を手にし始めると、今度はそれを「失いたくない」という感情が芽生えます。
「失いたくない」という動機で動くのは、非常に苦しいものです。なぜなら、うまくいってようやく「マイナスにならずに済んだ(ゼロの状態)」だけであり、失敗すればマイナスになるという、“希望の少ない戦い”だからです。執着が強くなればなるほど、周囲の期待や自分のプライドに縛られ、常に不安に晒されることになります。



