現代人は神経的疲労に苛まれており、かつてのような「寝れば治る!」と言った単純な話ではなくなってきています。
現代人は神経的疲労にさいなまれており、かつてのような「寝れば治る!」と言った単純な話ではなくなってきています Photo:PIXTA

「毎日なんとなく疲れているが、原因がわからない」。そう感じているビジネスパーソンは少なくないのではないだろうか。休息時間が本当にないのであれば、それは環境に問題があるだろうが、それなりに休んでいるはずなのにどこか疲れている…という人は、体のある部分に重大な疲労を抱えている可能性がある。(清談社 藤野ゆり)

現代人で慢性的疲労を
感じている人は7割

 マイボイスコムが2018年に男女1万人を対象に実施したアンケート調査によると、慢性的疲労を感じている人は全体の7割弱だったという。「疲労回復のためにすること」の問いには、「寝る」と答えた人が約6割、「体を休める」と答えた人が約4割を占めていたが、寝ても休んでも、疲労に悩まされている人は多いわけだ。

「よく“疲れない体”と言いますが、人間だからそれはありえない。僕が指導をしていて感じるのは、仕事がデキてプライベートも充実しているビジネスマンは、疲れからの回復が早い人が多いということです」

 そう語るのはスポーツ選手を始め、多くの著名人や経営者の肉体改造に携わり、パーソナルトレーニングジム「デポルターレクラブ」を経営する竹下雄真氏だ。

 ひと昔前までは、「疲れる」ことそのものが悪とされていた。しかし、常に過剰な情報に晒されている現代人の神経が休まることは少なく、「疲れない」ことはもはや不可能といえる。

「現代人が疲れる原因は、大きく分けて3つ。肉体的疲労、精神的疲労、そして神経疲労です。特に最近はパソコンを使った長時間のデスクワークやスマホによる細かい作業が増えたことによって、毎日膨大な情報に晒されることで、目や脳の神経が常に緊張状態にある神経的な疲労が増えている傾向にあります」(竹下さん、以下同)

 肉体的疲労が多かったバブル期においては、「寝れば治る!」といった荒療治も通用したかもしれない。しかし上記の疲労が複合的に絡み合い発生する現代人の疲労は、体を休めるだけで回復することは難しくなってきているようだが、そもそも「疲れた」という感覚それ自体は、決して悪いことではないと竹下氏は言う。

「疲れは、いわばアラート機能。疲労感がなければ休むこともできず、オーバーワークになってしまいます。心地よい疲れを感じながら1日を終え、朝目覚めたときに回復している状態を目指せるのが理想のリカバリー力だと言えます」