25日開幕する携帯機器の国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」を前に、米当局者の一団が大挙してスペインへ向かっている。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を排除するここ数カ月の試みは今のところ成果がまちまちで、この機会に攻勢を強める狙いだ。米当局者は例年、バルセロナで開かれるMWCに出席し、他国の関係者や業界幹部との協議を通して最新テクノロジーの情報収集にあたる。だが、今年の役割はいつもと異なる。世界の携帯通信インフラ分野におけるファーウェイの優位性を抑えようと、ドナルド・トランプ政権は特に欧州で総力戦の構えに出ている。米外交担当者は同盟国の政府や携帯・インターネットサービス会社にファーウェイ排除を強く働きかけ、中国政府が同社の通信機器を用いたスパイ活動やネットワーク遮断を強いる恐れがあると指摘してきた。