経営×経理

 繁栄、成長を重視する企業ばかりとは限らないでしょうが、時が経過すれば、企業経営を取り巻く外部環境は否応なしに変化します。何をもって成果とするかという基準が変化していくことも十分に考えられるので、時折、自分たちが今いるフェーズを確認し、育成法を見直しながら当たることが必要でしょう。

経営層はマネジャーを
さらに育成する立場

 経営層の人たちは、社員の育成をしかるべき担当者に任せて、自分たちが口を出すことではないと考えるのが一般的でしょう。組織運営上、それは至極当然のことだと思います。とはいえ、年次予算書内の研修費などの額がゼロ円でもない限り、マネジャーに対して費用対効果を経営会議等の場などでプレゼンしてもらう必要があるでしょう。

 特に経理部は、自社の経営管理を担い中核となるセクションです。その中で、個々の人材の潜在能力を引き出しにくい凡庸な育成策を続けていれば、それによって生じるヒト・カネなどの経営資源が無駄になっていると考えるべきです。

 マネジャーらが、自社の社会的使命に沿う育成策を講じ、社員1人1人の成長を見ながら進めているか、具体的にどのような場面で成果が表れているか、そしてそれらを明確にプレゼンテーションができているかを、見極めていきましょう。

 ブレを感じたらそこで問い直させ、徐々にでも確実に改善行動をとれるようにしていけば、マネジャー自身もさらに成長していきます。経営層が「育成終了」と言える“ゴール”などないのです。

(ビジネス作家・経理環境改善コンサルタント 田村夕美子)

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大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道

経理スタッフは「定型的な事務作業をこなす人材」と捉えられがち。彼ら彼女へ向けられる仕事の効率化と言えば、“仕訳の自動化”“仕事を属人化させない”といった、表面上の作業の改善を求めるものばかりだ。しかし、本来は経理=経営管理者なのだ。経理の能力を伸ばし、経営のために力を借りるにはどうしたらよいのか。様々な業種の経理畑を歩み、一担当者から管理職まで様々な立場を経験した著者が、経理環境改善のコンサルタントとして、実務者・管理者への支援活動に当たる中で感じたことをまとめる。

「大人しい経理じゃいられない! 未来に続く経理道」

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