ayPayの「100億円キャンペーン」が以前ほど盛り上がらない理由
スマホ決済アプリPayPayの「第2弾100億円キャンペーン」が、2月中旬に始まった。利用者が殺到した昨年末の第1弾と比べ、盛り上がっていなさそうに見えるのはなぜか Photo:DOL

PayPay100億円キャンペーンは
費用対効果抜群のブランド戦略

 スマートフォン決済アプリ「PayPay」の「第2弾100億円キャンペーン」が、今年2月12日に始まりました。昨年12月に行なわれた第1弾のキャンペーンは利用者が殺到してわずか10日間で終了しましたが、今回は開始後2週間でまだまだ終わる気配はありません。なぜでしょうか。

 べつに、前回が成功で今回はそうではないというわけではありません。実は今回のキャンペーンは、最初からなるべく長い期間、キャンペーンが続くように設計されているのです。

 私もこの手のキャンペーンの設計については、コンサルタントの立場で関わることが多いので、その意味するところはよく理解できます。今回のPayPayキャンペーンの狙いと、その賢い使い方について、プロの視点で考察してみましょう。

 前回、12月のキャンペーンの大まかなルールは、PayPayで買い物をすれば買い物額の20%分のPayPayが上限5万円まで付与されるというものでした。このときは加盟店の中でも、ビックカメラが1人勝ちになったと話題になりました。

「久しぶりにこんなに家電を買ってしまった」という書き込みがSNSに溢れるほどの話題になりましたが、確かにビックカメラでPayPayを使って家電を買うと、このときのキャンペーンではスゴイことになりました。

 実際、私も家族でビックカメラに出かけ、私は高価なマッサージチェアを、妻は欲しかったプロ用の望遠レンズを購入したのですが、どちらも25万円以内の買い物だったので、PayPayの還元率が満額の20%、それに加えてビックカメラのポイント還元が8%と、全体で見ると28%引きで買い物できたのです。

 この大盤振る舞いは当然のように話題になって、PayPayの利用者が家電量販店に殺到し、キャンペーンはわずか10日間で上限の100億円に達したのです。このときは「PayPay狂騒曲」と言うべき大騒ぎになりましたが、まさにキャンペーンを仕掛けたPayPay側の思惑通りの結果になったはずです。

 どこが思惑通りなのか。それはこの10日間のキャンペーンが、それまで誰も知らなかったPayPayを誰もが知るブランドネームに押し上げてしまったからです。

 あれだけニュースやSNSで大騒ぎになって、かかった費用は100億円。日本ではほとんど普及していないQRコードのスマホ決済サービスが、これほど「バズった」ことを考えれば、広告宣伝費としてはとても安く上がったキャンペーンだったはずです。