中国人の食生活で
重要な地位を占める豚
今年の干支は「亥年」。日本ではイノシシを指すが、中国や韓国では豚のことを言う。漢字文化の中国は農耕民族の歴史が長いだけに、家畜関連の表現が豊かだ。
例えば、豚関連の表現を見てみよう。
生まれて3ヵ月、6ヵ月、1歳、2歳、3歳の豚、メスの豚、老いた豚、去勢した豚、4つのひづめが全部白い豚、子を求める豚、頭が黒く体が白い豚など、それぞれに漢字があるのだ。さらに、部位によっても呼び方も違い、中国語を学ぶ外国人泣かせだといわれている。
こうして親しまれている豚だけに、中国人の食生活においては重要な地位を占めている。中国は、世界一の豚肉生産・消費・輸入国として知られる。だから、中国人にとって、肉と言えば豚肉だ。「肉野菜炒め」は豚肉と野菜を炒めているし、肉まんも豚肉が多い。
中国では、世界の豚飼養頭数の6割に当たる4億3500万頭もの豚が飼養されている。2位の米国は7341万頭日本は17位で935万頭。その規模の大きさは、桁違いというしかない。