米電気自動車(EV)メーカーのテスラは1日、社債償還で同社として過去最高額を支払う。規制当局や投資家の監視が強まっている時期に、手元資金36億9000万ドル(約4100億円)の4分の1近くを償還に充てる見通しだ。テスラは5年前、株式に転換可能なシニア債9億2000万ドルを発行した。当時、「モデルS」への期待からテスラ株は急騰していた。それを踏まえ、このシニア債の転換価格は359.87ドルと、起債時の株価を42.5%上回る水準に設定された。だが2月28日時点の株価が314ドル近辺だったため、テスラは現金を使って差額を埋める必要がある。メインステイ・キャピタル・マネジメントのデービッド・カドラ最高経営責任者(CEO)は「テスラにとって新たな悪夢だ」とし、「市場で資金を調達する同社の能力がますます限られる」と話した。