では、履歴書や職務経歴書はどのような内容にすればよいのか。基本は、単純明快に書くことだ。前の会社の業種と担当業務内容を伝えれば、大まかな能力は判断できる。書くことはせいぜい名前、住所、学歴、職歴などの情報と簡潔な自己アピール。あとは資格くらいに留めるべきだ。自己アピールは、自慢話にならないように書くこと。「どこで、何を、何年やっていたか」がわかるくらいで十分だ。分量は欄の大きさに合わせて、長すぎず短すぎずで調節するといいだろう。

 また、私の経験上、趣味や特技を書いてプラスになることはない。それでもよかれと思って、趣味や特技を長々と書いてくる人、さらにははるか昔の学生時代の思い出まで書いてくる人がいる。元気が売りだった新入社員時代には役に立ったかもしれないが、シニアになった今、がむしゃらさや頑張りがプラスに働くことはない。さらに、特筆事項として書くべきは、新しい仕事で有用な資格だけだ。それも「簿記2級」「TOEIC800点以上」など、実務で使えるレベルの高度さが最低限必要である。

 一方、資格ではないが、書いておくほうがいいと思うのが、扶養家族についてだ。家族は今すぐ用意できる類のものではないし、採用の条件にもならない。しかし応募者の生活が安定しているかどうかの指標にされる場合がある。経理などの仕事は、シニアで独身だと責任感がないのでは、と思われ、採用されにくいケースもあるようだ。職種によっては「扶養家族がある」と書けば、雇う側に安心感を与えることができる。

 シニアの労働は、若手社員や中堅社員のようなプレッシャーから解放されて、人のため、社会のために働けるのだ。会社のために血眼になって業績を上げるような仕事ではなく、自分が必要とされる仕事を探せばそれでよい。そう気持ちを切り替えると、仕事探しも楽に思えてくるはずである。