ちなみに、今の若者は上昇志向が弱く、内向き志向だなどといわれるようだが、年収400万円以上の若者では「基本的には潜在的な成功を追い求めている」(56.1%)にあてはまる割合が全体(44.0%)より+12.1%ポイントも高い。

 また、最近では、若い共働き夫婦の消費が注目されている。特に不動産業界では、都心の高級マンション市場の牽引役として「パワーカップル」への視線が熱い。

「パワーカップル」とは妻が夫並みに稼ぐ共働き夫婦のことだが、共働きがスタンダードになっている若い世代ほど増えている。仮に夫婦ともに年収700万円以上の共働き夫婦をパワーカップルとすると、2017年で全国で26万世帯だ(総務省「平成29年労働力調査」)。5000万世帯を超える日本の総世帯数からするとごくわずかではあるが、近年、増加傾向にある。2013年の21万世帯と比べると+5万世帯、増減率で見ると+23.8%にもなる。また、パワーカップルで最も多いのは30歳代の夫婦で全体の約3割を占める(※5)

 所得が多く、消費力のあるパワーカップルは、やはり消費意欲が高い。長らく続いた景気低迷の中で、消費者全体として、食費や通信費などの生活に必要不可欠なもの以外、例えば、旅行やレジャーなどの娯楽費や交際費などは、できるだけ抑える傾向が強まっている。しかし、パワーカップルでは海外旅行や外食などへの消費意欲も旺盛だ(図4)。

「若者のクルマ離れ」の誤解
男性は確かに減っているが…

 ところで、昔から、収入に余裕ができたり、結婚したりした後の大きな買い物の1つにクルマがある。「若者のクルマ離れ」をよく耳にするが、実はここには誤解がある。

(※5)久我尚子「パワーカップル世帯の動向(2)」、ニッセイ基礎研究所、基礎研レター(2017/9/19)