米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)の正直者が自らの足を撃った。株主はこれが軽傷で済むことを願った方がいいだろう。GEをめぐる多くの顔ぶれのうち、投資家の間で最近評価を上げたのは2人だけだ。1人はJPモルガン・チェースのスティーブン・トゥサ氏。同氏はGE株が数年ぶりの安値を更新し続ける中でも、GEの問題について一貫して警鐘を鳴らしてきた唯一のアナリストで、今回また手柄を挙げた。もう1人はラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)。バイオテク事業の売却を発表して投資家を満足させたが、こちらは5日にトゥサ氏の質問を受けて驚きの告白を行ったことで評判を一部落としたかもしれない。カルプ氏はJPモルガン主催の会議で、産業部門(問題を抱える金融部門GEキャピタルを除く)のフリーキャッシュフローが、今年はマイナスになる可能性があるとした。これを嫌気し、GE株は売り込まれた。