習近平国家主席と李克強首相
債務拡大によるリスクを抑制しつつ、景気対策を講じる隘路に中国ははまっている Photo:AFP/アフロ

『週刊ダイヤモンド』3月16日号の緊急特集は「米中依存メーカーの分水嶺」です。自由貿易を前提に、生産・開発・販売戦略を立ててきた日系メーカーは、米中分断で大幅な戦略の修正を迫られています。そんな折、中国経済の減速が日系メーカーの業績を直撃。米中に依存する日系メーカーは、試練の時を迎えました。(本記事は特集からの抜粋です)

 下支えが精いっぱい。3月5日に開幕した中国の全国人民代表大会(全人代、日本の国会に当たる)冒頭、李克強首相が行った政府活動報告で発表された景気刺激策に景気を持ち上げる力はない。

 2018年の経済成長率は6.6%。李首相が示した19年の成長率の目標は、それを下回る6.0~6.5%。刺激策が減速に歯止めをかけるほどの規模ではないことを政府自らが認めている。

 刺激策の中身を見てみよう。

 まずは、付加価値税に当たる増値税減税や社会保障費負担減による企業負担の軽減が約2兆元。そして、地方政府に認める特別債の発行枠が2.15兆元である。インフラ投資は前年比400億元増の5776億元だ。そのほか、新エネルギー車購入補助などが打ち出された。