「チケット完売でも
4分の3が空席の裏事情」に持論を展開

「いやいや、もったいないですよね。大きく空いているあのスペースが」

 こんな言葉を残したのは、サンフレッチェ広島とのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグ第2戦を戦い終えた、12日のエディオンスタジアム広島の取材エリアだった。この一戦は本田がJクラブ相手に約11年3ヵ月ぶりにプレーする、いわゆる“凱旋マッチ”だった。

 前売り段階でチケットが完売し、当日券もないと告知されながら、実はスタンドの4分の3は空席だった。これには裏事情がある。同スタジアムの収容人員は約3万5000人だが、ACLにおいては背もたれのない席や長椅子席などの使用が規定で禁じられている。

 販売できるチケット数の上限が約9000枚となり、完売した末に試合当日には8968人が詰めかけていた。地元メディアから事情を説明された本田は「そうなんですけど……ACLの規定を変えた方がいいですよね」と理解を示した上で、集客方法に関する持論を展開している。

「何かカープの人気があると聞いてきたので、(プロ野球ファンは)もっとサッカーを応援してもいいんじゃないかと。サンフレッチェも非常にいいサッカーをしていたし、別にプロ野球のファンがサッカーを応援してはいけない、というルールはありませんからね」

 スタジアムへの交通アクセスの悪さや駐車場の少なさもあって、サンフレッチェは観客動員で苦戦を強いられてきた歴史を持つ。開幕から首位を独走した昨シーズンのリーグ戦の平均観客数は1万4346人と、J1残留争いを強いられた2017シーズンの1万4042人から微増にとどまった。

 ACLの直近に行われたリーグ戦となる今月1日のジュビロ磐田戦では、平日夜に開催されたこともあって7741人だった。一方で、広島東洋カープでは今シーズンのチケット抽選券を巡り、約5万人のファンが殺到。ちょっとした騒動に発展したことを、帰国前から本田は把握していたのだろう。