楽天の三木谷会長Photo:NurPhoto/gettyimages

『週刊ダイヤモンド』3月23日号の第1特集は「5G開戦」です。今年10月から携帯事業に新規参入する楽天は、2020年6月から5Gサービスに参入する計画を立てています。設備投資を大幅に削減できる新型ネットワークは、5G時代の主流になれるのでしょうか。(本記事は特集からの抜粋です)

 5Gの巨大投資に沸く世界の通信インフラ業界で、楽天の通信ネットワークに熱い視線が注がれている。

 従来の携帯電話の通信設備と大きく異なり、投資を大幅に削減できる新しい技術を取り入れている。成功すれば業界構造を変えるインパクトがありそうだ。

 その仕組みは至ってシンプル。エリクソンやノキア、ファーウェイなど基地局ベンダーの専用ハードを使わずに、交換や中継の機能をソフトウエアで「仮想化」する構造だ。

 基地局に設置するアンテナはノキアの専用ハードだが、それを除けば、中央のデータセンターの基幹網から全国の基地局網まで、ネットワークの全ての機能は、汎用サーバーを使ってソフトウエアで動かす。