『週刊ダイヤモンド』3月23日号の第1特集「5G開戦」で通信大手4社のトップを直撃し、第5世代通信規格「5G」の戦略を聞いた。その拡大版として、4トップのインタビューを特別連載でお届けする。4回目は、楽天モバイルネットワークの山田善久社長に、楽天の勝ち筋を聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部委嘱記者 村井令二、記者 大矢博之)
――2019年10月から携帯サービスを開始する予定ですが、準備状況はいかがですか。
Photo by Hiroyuki Oya
今は4Gの携帯インフラをつくっているところです。ソフトウエアで制御する仮想化ネットワークなので設備投資負担も軽く、運営コストも劇的に下げられる。10月には、東京、大阪、名古屋の3地域をしっかりカバーしてサービスを始められるようにしたいです。
――5Gサービスは、20年からスタートすると表明しています。
はい。東京五輪・パラリンピック前の20年6月に一部の地域で5Gサービスを開始します。固定回線の代わりに高速な無線アクセスを提供するFWA(固定無線アクセス)サービスを家庭に提供するところから始める予定です。まだ20年の段階では、5G端末もどうなっているのか分かりませんから、現実的なニーズのあるところから始めたい。