中国のインターネットサービス大手テンセントホールディングスにとって、昨年は散々な年だった。最悪期は脱したが、2019年も多くの課題に直面することになりそうだ。同社が21日に発表した昨年10-12月期(第4四半期)決算はひどい1年を締めくる格好となった。純利益は前年同期比32%減で、2004年の新規株式公開(IPO)以来で最大の減益となった。中国政府が昨年3月にゲームの審査を凍結したことが響いた。というのも、ゲームは同社の昨年の売上高の41%を占め、利益の大半を占めていたからだ。実際には、テンセントの第4四半期の業績は見た目ほど悪くない。一時要因によって同四半期には21億元のコストを計上したが、前年同期には79億元の特別利益を上げていたからだ。その主な原因は米テスラや米スナップへの出資まで多岐にわたる同社の540億ドル規模の投資ポートフォリオにある。一時要因を除けば、第4四半期の営業利益は前年同期比9%増となる。ただそれでも、2017年の30%超の増加からは大幅な減速ではある。
テンセント、多角化戦略のリスクに要注意
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