スポーツジムや整体
エステまで自己投資?

 最近もこんな方がいらっしゃいました。都内在住の会社員Mさん(37歳)は独身で、自由にお金を使っていました。その結果、「ボーナスが残らず、貯蓄が増えないことは問題だと感じているので、何がいけないのか見てほしい」と言って家計相談に来られたのですが、実はMさん、なんでもかんでも「投資だ」と主張する人だったのです。

 例えば、スポーツジムや整体、美容室、男性用エステなどに通ったり、ブランド物を好んで購入したりといったこと。これらは「自分自身を磨いているのだ」といって全て「投資だ」と言います。「節約も意識している」とはいうものの、ブランド品をアウトレットモールに行って買っているという程度。こうした“自分磨き”で生活費以外の収入を使い切っていました。Mさんは、「自己投資のわな」にハマっていたのです。

 単に毎月の収入を使い切るだけなら、まだいい方でした。目で確認できるからです、しかしMさんは現金だけではなく、クレジットカードでも決済していたので、実際は毎月かなりの赤字になっていました。

 そのため、ボーナスで大きな買い物をしたいと考えても、残っていないので買うことができない。そればかりか、毎月の赤字さえ補塡できないという状況にまで陥っていたのです。

 そのため、改善策として、全ての項目が本当に投資といえるのか“棚卸し”をした上で、ポイントを絞るか、もしくは金額を減らすかをすべきだとアドバイスしたのですが、「疲れを癒やすことは、翌日からの仕事に関わります」だとか、「疲れているし、ストレスを発散させることは仕事の役に立つのです」とか、しまいには「不必要なものなどありません」と言い出す始末。とりつく島もありませんでした。

 とはいえ、家計相談に来たということは、Mさん本人もどこかで「無駄使いをしている」と気づいているということ。にもかかわらず言い訳をしてしまうのは、自分に甘いということです。