時短実験はするけれど
ドミナント戦略はスルーの不思議

 組織内で問題が発生しても、自分たちで内部調査をすると、どうしても「組織防衛」の力学が強く働いて、「クサイものにフタ」となる。そこで、そういう事態にならないように、利害関係のない「第三者」を呼んできて調査をして、自分たちでは目を背けてしまうような醜悪な部分もグサグサと指摘してもらいましょうというのが、「第三者委員会」の基本精神である。

 なのに今回のように、第三者委員会のメンバーが姿を見せず、調査結果を対象企業自身が淡々と読み上げたらどうだろう。しかも、その内容が、「問題なし」だったら。「第三者の目で中立に調査をした」と説明されても、それを素直に受け取ることはできないだろう。むしろ、「どうせ企業側がカネを出している調査だから、結論ありきなんでしょ」と不信感しか募らない。そこへダメ押しをしたのが、山口さんの「生反論」だったというわけだ。

 というような話を聞くと、「NGTの調査がお手盛りだというのはわかるが、そこでなぜセブンを結びつける?」と首を傾げる方も多いかもしれない。「あんな酷い対応とセブンを一緒にするな!」と怒りでどうにかなってしまう方もおられるだろう。

 もちろん、先ほども申し上げたように、実証実験に踏み切ったこと自体は批判するつもりなどさらさらない。ただ、その実証において、この問題の根幹に関わる部分に言及していないことが、第三者委員会不在で説明会見を開催するような「お手盛り」の印象を抱かせてしまっているのだ。

 それは何かというと「ドミナント戦略」である。

 同一地域内に店舗を集中的に出店することで地域のロイヤリティを向上させ、全ての店舗の売り上げをアップさせる、というセブンの根幹をなす戦略のことだが、なぜそれが今回の実証実験に関係しているのかというと、これがFCオーナーを悩ます「バイト不足」を引き起こす要因の一つなっているからだ。

 コンビニバイトは基本、近隣住民が多い。もちろん、中には電車や車で1時間かかるようコンビニで働いている方もおられるかもしれないが、手軽に近場で働けるとコンビニを選ぶという流れが一般的である。