学生時代、テスト前や受験勉強で必死に丸暗記した経験は誰しもあると思います。ただ、そんな詰め込み型の記憶は、すぐに忘れて定着しません。詰め込む必要なく、楽しく簡単で、かつ忘れづらい記憶方法があります。このたび新著『図解 10歳若返る!簡単に頭を鍛える法』を上梓した能力開発コンサルタントの高島徹治氏が、手軽で効果抜群の記憶法をお教えします。
好きなものを覚えるときは
「自然記憶」がうまく働く
記憶力を強化するには、「自然記憶」を活用するのが一番です。
「自然記憶」とは、「暗記しようと努力しなくても自然に覚えてしまう」という意味の言葉。無理することなくスッと記憶に入っていく様子を表すために、私がつくった造語です。
たとえば、料理の手順を覚えたり、海外で生活しているうちにその国の言葉を覚えることなどは、自然記憶の典型と言えます。日常生活のなかで、自然に身につけられるからです。
なかでも自然記憶が最もうまく働くのは、好きなものを覚えるとき。
学生時代、学校の勉強はなかなか身に入らないのに、趣味のこととなると、いくらでも言葉や手順を覚えられた、という経験は誰にもあるでしょう。
これは、脳の「側頭葉」内側の奥に存在する、好き嫌いの感情をつかさどる「扁桃体」がよく反応するからだと言われています。