テレビや雑誌に引っ張りだこの、勉強本ベストセラーの著者3人が、一堂に集結!暗記のスペシャリスト、記憶のスペシャリスト、資格のスペシャリストの超勉強法を直接聞ける「おとなの勉強法フェス2017・年の瀬」の開催に先立ち、ベストセラー本『世界記憶力グランドマスターが教える脳にまかせる勉強法』から、勉強法の極意を紹介します!
*この記事は、2017年3月10日の記事を再配信しています。

どんな人でもいつからでも記憶力は上がる

「記憶力に自信がない」「記憶力を上げたい」……たくさんの方たちからご相談を受ける機会が多くなりました。

 なかでも大学合格や資格取得などを目指している人から、切実さを感じます。皆さんの気持ちは当然理解できます。

 なぜなら、世の中に存在する試験と名のつくもののほとんどは記憶の量で結果が左右されるからです。

 それほど重要な記憶力ですが、私自身の過去を振り返ってみても、学校で記憶の仕方を教わった覚えはありません。暗記を含めた記憶の方法は、個人個人にまかされていたように思います。そのため、自分自身の記憶力の良し悪しは試験の結果だけを見て判断している人も多いのではないでしょうか。

 記憶力とは素質によるものなのでしょうか?

 記憶力とはもって生まれたもので、その能力には個人差があるのでしょうか?

 私自身が40代半ばで挑戦して、4回連続記憶力日本一、そしてマインドマップの発明者であるトニー・ブザンが主催する世界記憶力選手権で達人レベルの選手のみに与えられる世界記憶力グランドマスターの称号を得ることができた経験から判断すると、まったくそんなことはありません。

 記憶力とは「才能や年齢に関係なく、技術で上がるもの」と、言い切れます。

 脳には記憶の仕組みがあり、それを利用すれば、ラクに物事を覚えることができるのです。それを知らないと、本当はそうではないのに、自分は「記憶力が悪い」と勘違いしてしまうかもしれません。記憶力の違いは、「方法を知っているか、知らないか」の差でしかないのです。

 私も以前、記憶力は先天的な能力と決めつけていました。記憶力があまりないほうだと思っていました。ましてや、何かの方法で記憶力が上がるなど、夢にも思っていませんでした。