グーグルは最近、投資家にとって魅力的な存在ではなくなっている。その一因は、世界有数の規模や時価総額を誇る同社には、自分を小さく見せられる方法が限られているからだ。親会社アルファベットの年初来の株価パフォーマンスは、時価総額1000億ドル(約11兆1000億円)を超えるS&P500のIT(情報技術)企業の中で最もさえない。上昇率は13%とS&P500と同程度で、フェイスブックの半分に満たない。フェイスブックはコンテンツやユーザープライバシー、幹部刷新などを巡り絶えず物議を醸しているのにだ。アルファベットの現在の時価総額は8000億ドル強で、マイクロソフトとアップルは9000億ドルに迫っている。皮肉にも、最近の株価低迷の主因はグーグルが検索広告事業で圧倒的地位を維持していることにある。同事業の今年の売上高は約1370億ドルと見込まれている。同社は先月、サードパーティーのウェブサイトの広告表示に絡む過去の慣習を巡り欧州連合(EU)規制当局から17億ドルの制裁金の支払いを命じられた。
グーグル、広告事業の支配が裏目に
アルファベット株は他のIT大手株に見劣り
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