フランス自動車大手ルノーの取締役会は3日、オランダに拠点を置くアライアンス統括会社「ルノー日産BV(RNBV)」の調査で疑わしい経費計上が見つかったことを明らかにした。経費は数百万ユーロに上る可能性があるという。ルノー取締役会はこの日、RNBVを巡り日産と共同で実施した監査の暫定報告書を審査した。取締役会は「正確な金額はまだ明らかではないが、2010年以降の合計数百万ユーロに上る可能性がある特定の経費は、RNBVの企業利益との整合性に深刻な疑義を生じさせる」との判断を示した。ルノー・日産連合を巡る調査は、両社トップを兼任していたカルロス・ゴーン被告に関する調査の新たな局面を切り開いた格好だ。ルノーと日産は同時進行ながらもほぼ独自に調査を実施してきた。これに対しRNBVの調査は両社にまたがる。