さらに、日本での最大の問題は、「その第三者機関の公正性や透明性をどう評価するのか」というところにあるように思われる。過去のしがらみと無関係に新規に設立する必要があるのは、言うまでもない。もちろん、新規に設立したからといって、その機関の独立性や評価の公正さが確保されるとは限らない。利権団体になる可能性もあれば、「天下り先」として重宝される可能性もある。そして、暴走が始まってからでは、止めようとしても止まらない。

 この問題を突き詰めていくと、日本の司法の問題になる。根本的には、司法が行政・立法から「独立している」と言えない状況を解決する必要がある。とはいえ、「子ども食堂」と司法は、つながっているけれども、かなり距離のある存在だ。

改めて問いたい
「子ども食堂」とは何なのか

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 そもそも、「子ども食堂」とは何なのだろうか。「子ども」と「食堂」の意味は、いずれも非常に広い。その組み合わせである「子ども食堂」の意味は、さらに「ゆるふわ」になる。だからこそ運営サイドの多様性が生まれ、「子ども食堂」を訪れる子どもや大人の多様な期待を生んできた。

 このことについて、CPAO代表の徳丸ゆき子さんは「今、子ども食堂のモデルのようなものはありません。だから、色々な団体と協力して、模索していきたいと思っています」と語る。

「子ども食堂」活動とムーブメントは、2012年に東京都目黒区で緩やかに起動してから、2019年で8年目に入ることとなる。何らかの転機に直面しているのは確かだろう。しかし、立ち止まることは難しそうだ。

「子ども食堂」は、今までと同じように、走りながら考える状態が続くだろう。それでも、より良く走ることを目指しながら、より良く「誰のため? 何のため? どうやって?」と考える試みを続けることなら、きっとできる。

(フリーランス・ライター みわよしこ)