2.海外メーカーが自ら日本法人を立ち上げるケース
……海外メーカーは、日本での販売が好調とわかると、自社の日本法人を立ち上げようとします。
我々が苦労に苦労を重ねて開拓したマーケットを、海外メーカーの日本法人が横から奪い取っていくわけです。
頑張って売れば、市場を奪われる。
売れなければいろいろと難癖をつけられて、C社のケースのように代理店契約を打ち切られる。
売っても売らなくても、どちらにしても代理店契約を打ち切られるリスクを抱えているのです。
3.社員が商権を持って独立するケース
……商権を持ち出したり、自分で輸入商社を立ち上げたりした元社員は、これまでに「15人」もいます。
出て行った15人がそれぞれ社長になった15社と、私の社長就任時の当社の売上を合わせると、実に「200億円」にもなりました。
レーザー業界は、海外メーカーと協力できれば、ひとりでもビジネスが成立します。独立はそれほど難しくありません。
会社の資源を利用して人脈を構築し、顧客先を固める。
あとは海外メーカーと直接話をつけて独立してしまう。
社長である私でさえ、ドイツのメーカーから「日本レーザーの社長を辞め、日本法人の社長に就任してくれないか」と打診があったほどです。
最初は自分の手で持てる商品から始めて、次に抱えられるもの、その次に車に積めるものと、だんだん扱う商品を大きくしていく。
つまり、リスクの小さいところから始められるのが輸入商社の特徴です。