24時間営業問題に手をこまねいているセブン‐イレブンを尻目に、業界2位のファミリーマートが大掛かりな深夜営業中止の実証実験に乗り出す。結果次第では、フランチャイズ契約を見直す可能性にまで言及した。なぜセブンよりも思い切った手が打てるのだろうか。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
24時間営業問題で揺れるコンビニエンスストア業界。2番手が、より踏み込んだ対応に乗り出す。
国内コンビニ2位のファミリーマートが4月10日、深夜閉店してその影響を調べる実証実験を6月から行うと発表した。対象となるのは都内と長崎県、秋田県の一部のエリアで、約270店に上る。
今年2月、大阪府東大阪市で独自に時短営業を始めたセブン‐イレブンの加盟店オーナーと本部との対立が明らかになって以降、加盟店に24時間営業を事実上強制しているコンビニ本部への批判が集中。経済産業省も負担軽減を求めている。
業界最大手のセブン‐イレブン・ジャパン(SEJ)は、3月から10店舗で時短営業の実験を始めている。だが新たに就任した永松文彦社長は記者会見で、実験の最中であるにもかかわらず店舗の売り上げが下がるとの見通しを示し、「それを明確にするためにやっている」と明言。“結果ありき”であることを社長自ら暴露してしまった。