単身赴任は最高の息抜き?
カップ麺の自堕落な生活に舞い戻る
独身時代は会社の若手独身寮に住んでいたBさん(42歳男性)。寮の先輩後輩と仲が良く、すさんだ、しかし男性としてはある種充実した日々を送っていた。平日は会社残業終わりで飲みに行き、休日はパチンコ、麻雀、そして風俗である。
それが「厳しめの妻」と結婚して、ピタッとやんだ。
正確にはやめさせられた。長年の不摂生がたたって生活習慣病をいくつか患っていたが、これも妻の献身的(Bさんに言わせると『強制的』)な世話の甲斐あって、少しずつ改善していった。
その後Bさんの転勤が決まったが、妻にも仕事があるので単身赴任となった。結婚してから5年ぶりの自由であり、Bさんは解放感に胸を震わせた。単身赴任が決まって最初に思ったことは「妻にうるさく言われないで済む!」であった。
Bさんには2歳の子どもがいたので、離れ離れに住むのが寂しくなかったわけではない。単純にその寂しさを解放感が上回ったのである。
新天地で同僚ともうまくやっていけそうなめどが立ち、不安がなくなるとBさんは早速遊び始めた。遊ぶといっても独身時代と同じ例のサイクル、飲み、パチンコ、麻雀、風俗である。女遊びはキャバクラと風俗以外はナシである。
「独身時代に戻ったような気分でおおいに楽しんでいる。週に何日かは子どもとビデオ通話しているので父としての役目もちゃんと果たせているのではないかと」(Bさん)
なお、自宅で子どもとのビデオ通話を終えるといそいそ外出の準備をして夜の街に繰り出すそうであるから、なかなか最低である。通話で子どもの口から今日保育園であったことを聞いていたその1時間後に、暗い照明の中でお店の女性を膝の上に乗せている悪いパパであった。
Bさんは自宅ではもはやほぼカップ麺しか食べなくなり、またかつての不健康さを取り戻している。現在も単身赴任中であり、目下自由の身を満喫しているようである。