スマートフォンの台頭で縮小が止まらないカメラ市場。そんな逆風が始まるはるか以前に早々と撤退していたシャープが、再参入する見通しが強まってきた。
今月6日から米ラスベガスで開催された国際放送機器展「NAB Show」で試作品(ボディー部分のみ)を披露したのだ。
シャープは試作品を「小型8Kビデオカメラ」と紹介。高精細な8K対応で、動画メーンだが静止画も撮影可能。見た目はデジタルカメラ風で、早くも一部カメラファンから「ダサい」と不評だが、発売時には動画撮影に適した形状へ変わる可能性が高い。今年中の発売と、4000ドル(約44万円)を下回る価格設定を目指している。
シャープにとって、これを民生用ビデオカメラと見れば15年ぶり、民生用デジカメと見れば21年ぶりの市場再参入となる。
シャープ復活を印象付けるとともに、世界で初めて市場投入した8Kテレビ、世界初の商用化を目指す8K監視カメラなどに続き、8Kの商品展開が膨らむ好材料。親会社の台湾・鴻海精密工業もパソコン(ダイナブック)に次いで家電メーカーとしてのラインアップが増え、喜んでいるに違いない。