実質的成果の乏しい首脳会談
文大統領の意図に米国はそっぽ

 では、文大統領は訪米によって、トランプ大統領との次の首脳会談や北朝鮮との関係を改善させる道筋はついたのか。

 韓国の中央日報紙によれば、会談は全体で116分ほど。首脳だけの会談、側近を加えた少人数会談、昼食形式の拡大会談と続いた。

 文大統領は、北朝鮮に対して強硬なポンぺオ国務長官やボルトン補佐官のいない中で、トランプ大統領を説得しうる、差しの会談を最も重視していたはずである。

 当初、15分予定されていた首脳だけの会談は29分であった。だが、両首脳の冒頭発言に続いて記者団とトランプ大統領の問答が27分間ほどあり、2人だけの会談は事実上2分だけだった。

 このようなことは、これまで数多くあった首脳会談でも聞いたことがない。要するに、米国は韓国側と本気で交渉する意図がないことを意味しているのではないかとの観測が、メディアから伝えられている。

 米国側は、文大統領夫妻に対し丁重に接遇した。会談の直前、トランプ大統領夫妻は、ホワイトハウスの玄関まで文大統領夫妻を出迎えた。しかし、丁寧な接遇は韓国側に会談の成果を与えないことの隠れ蓑だったのではないか。

会談前に、米国の立場を
記者団に語ったトランプ大統領

 トランプ大統領は記者団との問答で、完全な非核化まで制裁を維持する立場を改めて表明。韓国側が期待する南北経済協力の推進には「今は適切ではない」と述べ、容認しない考えを示した。

 さらに、3回目の米朝首脳会談については「あるかもしれない。急いで開くのではない。順を追って進める。もし急げば正しい合意が得られなくなるからだ」と述べた。