重いPTSDの場合は別ですが、ネガティブな感情を心の中に押しとどめるのではなくて、吐き出すことが感情の整理に役立つのです。その手段がデブリーフィングで、失敗したときの感情を表に出す、つまり誰かに愚痴を聞いてもらうのが一番いいのです。

 そういう意味で、サラリーマンの「赤ちょうちん」は大変結構なデブリーフィングになっています。お酒を飲んで愚痴をこぼすのは、メンタル医学的には大正解です。しかし、このタイプの人はそもそもあまり飲みに行きませんし、愚痴をこぼしちゃいけないと思って、むしろ他人の愚痴ばかり聞いあげて、自分はよけいため込んでしまうというのも、このタイプの特徴です。その場合は、必ずしもお酒飲みに行かなくてもいいのです。昼飯をいっしょに食べているときに、それとなく悩みを聞いてもらうといった程度でも、十分に愚痴はこぼせるでしょう。

 また、誰かに聞いてもらわなくても、紙に書きだしたり、スマホに録音するという方法もあります。そうすることで、脳は感情を吐き出せたことをさらに明確に認識できるので、デブリーフィングの効果も高まるわけです。とにかくネガティブなことを心にとどめることなく、全部言葉として吐き出そうと常日頃から心がけておくことが重要なのです。

 これまで4つの脳のタイプを紹介してきましたが、血液型のように自分の脳のタイプが4つのうちのどれか1つに限定されるというわけではありません。先送りしてしまう状況によって、同じ人であっても脳機能のクセが複数のタイプにまたがる場合が多いのです。たとえば、タイプ1の先送りをして、その1週間後にタイプ3の先送りすることは十分ありえます。1つのタイプに決めつけず、今までの“先送り”経験に照らし合わせながら、自分の脳のクセに気づいていただけたらうれしいです。