前回のことを思い出し、ちょうど外出から帰っていた娘に「ねえ、今日ウソをついてない?」と聞いてみました。
 ムカデを見て顔面蒼白になった娘はすぐに謝り、自分の用事のために学校をサボっていたことを白状したのでした。

 その後も同じ出来事がもう一度あり、さすがに娘も懲りたようです。
 それからは、学校をサボって自分のやりたいことがある時は、きちんと私に理由を言って承諾を得るようになりました。

 わが家にムカデが出てきたのは、後にも先にもその3回しかありません。
 しかも、現れる場所は決まって娘の机の下です。
 そこに、穴やすき間があるわけではないというのに。

 今考えても不思議ですが、毘沙門天さまが「ウソは許さん!」と娘を叱ってくださったのだなと思えるような出来事でした。

 ちなみに、毘沙門天さまに限らず、ご神仏はウソが嫌いです。
 というよりも、ご神仏はすべてお見通しなので、ウソをついたり取りつくろったりするのは無駄なのです。

 私のいたらなさを披露するようで恥ずかしいのですが、先日、〆切前で徹夜が続いて連日お風呂にも入れないでいた時には、お不動さまから「もう少し身ぎれいにしなさい!」と叱られました。
 そんな細かなところまで目配りをしてくださるのかと驚き、ありがたさを感じた出来事でした。
 ですからどんな時も、人にも自分にも素直でいたほうがご神仏には好かれます。
 あなたがこれからご神仏と深い縁を結んでいく時に、ぜひこのことを覚えていてください。

 自分を取りつくろうことで、心が窮屈になり、ストレスがたまり、強いてはご神仏とのつながりを感じにくくなってしまいます。
 ご神仏との関係には、自然体が一番なのです。