真言宗の尼僧である悟東あすか氏は、幼い頃から「見えない存在」を感じ取っていたが、そのことで生き辛さを感じていた。しかし、得度した際にお大師さまに祈って以来、何かを見ることはなくなり、そして徐々に祈る時にご神仏からのメッセージを受け取れるようになったという。
そんな悟東氏のもとに時々寄せられる、悩みを抱える人からの相談に対して、ご神仏から授かった答えやメッセージの一部を紹介しつつ、ご神仏のメッセージは誰もが受け取れるものだと教えくれている『神さま仏さまが教えてくれた 迷いをすっきり消す方法』を読むと、「神さま仏さまなんて、いるわけない！」と思い込んでいる人でもいつしか、「神さま、仏さまに祈ってみよう！」という気にさせ、仏教をもっと知りたくなってしまうはず！
今回は『神さま仏さまが教えてくれた 迷いをすっきり消す方法』から一部を抜粋・再構成して紹介します。
幸運を招くお参りの秘訣とは
悟東あすか（ごとう・あすか）高野山真言宗尼僧であり、漫画家
幼い頃から「見えないもの」の存在を感じ、それに悩まされることもあったが、得度した時にお大師さまに願うことで、以後は祈る時にだけ感じられるようになり、現在に至る。
尼僧としては、1984年、高野山別格本山西禅院徒弟として得度。受明灌頂授了。2006年、高野山大学加行道場大菩提院にて加行成満。同年伝法灌頂授了。2007～2009年、高野山大学にて中院流一流伝授授了。漫画家としては、1989年に集英社少年ジャンプ第30回赤塚賞準入選。同年週刊少年ジャンプ夏期増刊号にてデビュー。著書に『神さま仏さまがこっそり教えてくれたこと』などがある。
Photo by 松島和彦
ご相談においでになる方が、こう口にされることがあります。
「自分は運がないな、と思うことがよくあります。すべては私が運が悪いからなんだとあきらめています」
本来、運の良し悪しは人間にはわからないものです。
こういう人は、自分で何とかできることも「運」のせいにして、逃げてしまっているのです。
でも、もし自分が運が悪いと思い込んでしまい、それも悩みのひとつとなっているのなら、その思い込みをきれいに取り去るために幸運を招く行動を起こしてみてはいかがでしょうか。
ここでは、ご神仏とのご縁をもっと深めて、「福」をもらう秘訣のひとつをご紹介しましょう。
お寺であっても神社であっても、そこは神聖な「祈りの場」です。
仏さまや神さまが必ずいらっしゃいます。
私が寺社に行くことをおすすめするのは、ご神仏とつながりやすくなるからですが、他にも理由があります。
日常の空間とは違う、神聖な場所に行くだけで、いつもの忙しさから離れて心が穏やかになるのです。
境内の自然を見たり、ご神仏のお姿に手を合わせて祈ると、その時だけでも心の中にある悩みや迷いをいったん手放せるのです。その時にはじめて、素（す）の自分になり、悩みの正体が見えてくることもあります。
さらに、
「もしかして今、私はこんなことを言われているのかもしれない」
というご神仏からのメッセージがやって来ることも多くあります。
