後ろ向きな人には
いい将来をイメージさせる

[2]どうせ無理!
人は、いくら目標を立てても「どーせ無理でしょ…」と思った瞬間やる気は失われます。その諦めの言葉を言わさない為にも、目指す姿になる為の道筋を見せてあげるのです。

「でも、部長。今の僕の状態で1年後に本当に昇格とかできるんですかね?どうせ…」
「いやいや、無理と思ったらできないよ!3つ上の先輩の山田だって同じような時期に全然予算達成できなかったのに、訪問件数を今までの1.5倍にしてプレゼン能力を鍛えたら、一気に契約件数も増えて1年待たずに昇格したからね。しっかり行動計画立てて実行すればできるよ!」
具体的なイメージと数値を入れたアドバイスの合わせ技で、より現実的な目標にしています。

[3]やっても一緒!
やらなくても自分に何も不利益が無いとか、誰からも何も言われないと思った瞬間、やる必要がなくなり、やる気を失います。
このパターンは、上記2つの具体的な目標イメージや、数値を伴ったアドバイスだけでなく「これはやらなきゃマズイぞ!」という状況を作らないと、本人のお尻に火が付きません。
「まぁ、でも、まだ昇格できていない同期もいるし、僕も1年で昇格できなくても…」
「何を言っているの?そんなのんきなこと言ってて大丈夫? この1年で昇格できないと、同期の中では大分後れを取ることになるぞ。新人も続々と入ってくるから、後輩に抜かれることも考えられるぞ」
「いや、さすがにそれは…」

このように、
[1]やらされ感満載!
[2]どうぜ無理
[3]やっても一緒!

この3つを払拭しないと、本人は自らやる気を出して目標を立てるということはしません。
それを払拭するのは上司の役目です!
是非、新年度の目標をやる気を持って立てられるようにアプローチしてください。
 

やる気の見えない部下に新年度の目標を促す伝え方とは?羽田 徹(はだ とおる)
話し方コンサルタント・トップ講師プロデューサー・株式会社web-school.tv代表取締役
大学生の頃よりラジオDJを始め、1998年に大阪人気No.1のFM802主催の新人DJオーディションに合格。その後FM愛知や文化放送でラジオオDJとして10年間活動。番組降板により挫折し不動産投資会社の営業に転職。話し方を武器にさらに営業力を磨き、2年目にトップ営業になる。2008年にはその営業力が認められ倒産寸前だったロープライス眼鏡会社の取締役営業本部長に就任し、当時64店舗から110店舗への躍進を支える。またインターネットカフェ最大手にて社外取締役を歴任。2012年、ラジオDJとしての話し方の技術、営業力、組織マネジメント力、経営経験などを生かし、組織人事コンサルタント会社のリンクアンドモチベーションにてナビゲーター(研修講師)、ファシリテーターとして活動。大手企業からベンチャーまで年間100件以上登壇、延べ2万人以上の人たちと接する。研修講師の採用や育成の責任者も兼任。新人やマネジメント研修、エグゼクティブへのスピーチ・プレゼン指導、組織活性ワークショップ、働き方改革の為のロジカルシンキング講座などを得意とする。自身の経験から「学びでこの世界を豊かにする」を理念として活動中。著書に『ビジネスマンのためのスピーチ上手になれる本』(同文舘出版)がある。社会人のための「話し方動画教室オンライン」運営。