――瀬戸氏の経営の問題点はなんだと考えているのですか。

 プロ経営者ですが、製造業の経験がないことです。「原価が高い」とよく言うのですが、固定費が高い理由は売り上げが減少しているから。市場シェアを取られたら終わりだということを、何度説明しても分かってもらえない。

 私の試算では、シェアの低下で250億円分の利益が競合に流れました。瀬戸氏は値上げや商品数を減らして生産効率を上げる方針を出しています。ですが、これによる利益の改善効果は20億円。売り上げ低下に伴う利益減の250億円と比べると桁が1つ小さい。

 営業部隊も、目の前の物件を取りに行っていいのか迷い、悲鳴をあげています。これでは会社が崩壊してしまう。

 先日も週刊誌に、私の「パワハラメール」について報じられましたが、社員の思考を変えるには強い言葉を使うしかありません。

 物件があったら、取るのが営業の仕事。営業会議で繰り返し私は伝えていますが、「本当にそれでいいのか」と迷うときには、「それしかないんだよ、売り上げが上がると面白いように儲かるよ」と、後押ししてあげる必要があります。

 私は売り上げ増というメッセージを社員全員に出し、ようやく、「それでいいんだね」という気持ちが浸透してきて、昨年11月以降、業績は改善しています。

 瀬戸氏はキャッシュフローが出ないからと、未来への布石の事業でも売ってしまいます。将来の目を摘んで、今の数字をつくる経営スタイル。2年目はホームセンター「ビバホーム」や株の売却益で利益を出して、11億円の報酬をもらいました。それで18年度上半期の最終赤字は理屈が通らない。今の数字すら作れないのです。

 瀬戸氏の経営体制が続けば、アルミ建材事業も売却するでしょう。その先に素晴らしいビジョンがあればいいのですが、経営の考え方を聞いても5年先、10年先の答えが出てこない。普通は大風呂敷でもいいから、世界一のこんな事業を立ち上げるとか言うはずです。

 儲かっていない事業の手じまいばかりで、合理化の先のビジョンが出てこない。これでは夢や希望を持てません。