文章力に才能は関係なし、「ゆるやかなロジック」でみるみる上達Photo:PIXTA

レビュー

「文章力は先天的な才能ではない」――よく耳にすることだが、書き方を教わってもそれをすぐに生かせるとは限らない。練習あるのみとわかっていても、くじけそうになってしまうものである。

 本書『才能に頼らない文章術 「編集の文法チェックシート」でマスター』は、従来の文章術の本とはひと味違う。付録の「編集の文法チェックシート」を使って、書いた文章を自ら添削できるようになっているのだ。「文章は誰かに見てもらって評価されるもの」と思っていた要約者にとって、これは驚きだった。

 添削する際の評価基準も明確だ。「各項目1~2箇所のミスまでは△、3箇所以上は×という方針で判定するとよいだろう」とある。まるで数学の問題集の答え合わせをして、得点を確認するような感覚だ。こうすることで、自分の弱点が目に見える。回数を重ねるごとに成長が見え、モチベーションアップにもつながるだろう。