投資先の支援専門チームを用意

――支援は基本社内のスタッフが担当するのでしょうか。

今野 PRやIR・ERについては、アドバイザー方式にしています。PRはライフネット生命保険やスターバックスコーヒージャパンのPR・マーケティングエリアで活躍してきた中田華寿子さん、IRは以前みずほ証券にて公開引受部長を務められていた白石徹さん、エンジニアリングはマイクロソフトやグーグルでプロダクト開発エンジニアマネジメントの分野で活躍してきた及川卓也さんにそれぞれアドバイザーになっていただいています。

 今後はよりスキルを細分化し、アドバイザーのネットワークを広げていきます。また、これまでも投資先経営陣同士が出会うような場所は勉強会や飲み会などで作って来ましたが、今後はそれをより強化し、組織化させていきたいと思っています。

 またグロービスでは「G1サミット」という招待制イベントを開催しているのですが、これは年々学びや交流の場として重要になってきているので、堀を中心にイベント事業も強化していきます。仮屋薗はJVCA(日本ベンチャーキャピタル協会)の会長でもあるので、VC業界への知見やネットワークの共有を進めていきます。

100年後も存続するベンチャーキャピタルを目指す

高宮慎一(以後、高宮) 僕ら自身も「ユニコーン創造プラットフォームになる」と考えると、持続性や継続性を意識していくことになります。VCの根底は「個」のビジネスですが、僕らがいなくなった100年後でも存続するプラットフォームにしていきたい。そう考えると、組織作りが大事になってきます。

また、VCとしてより根源的な役割は資金です。ユニコーン企業化していくと考えると、後半のラウンドで調達する資金は50億円から100億円になります。ですが、そのような大きなラウンドでリードを取って投資の座組を作れるVCは数多くありません。ファンドの規模から投資規模の限界は決まってきます。例えばメルカリが上場直前に資金調達をしましたが、そこでは既存株主としてリードを取れませんでした。

最近の業界の大きな流れとして、ユニコーンを目指す上では、時間がかかってしまったとしても上場までに成長できるかぎり資金を集めてアクセルを踏んで上場しようとします。ですが資金の供給側が追いついていません。そんな状況だからこそ、1社に累積50億円まで提供できるというのは大きな価値になると考えています。

今野 仮屋薗が話した内容がGCPの第1期だとすれば、その後の10年はGCPの第2期。多くの出資先がイグジットしたことで、キャピタリスト個人の活動については再現性を高めることができました。今後は第3期として経営インフラもそうですし、キャピタリスト以外の部門も含めて、組織をより強化していくことになります。

私たちは経験あるキャピタリストが社外取締役として支援先に入ります。今後出てくるであろうユニコーン企業は、情報技術の領域だけではなく、第四次産業革命と言っても過言でないレベルの変化が求められます。そうなるといわゆる「ネットの人たち」だけの支援では成長が難しいかも知れません。そこでLPや大手企業との連携が重要になってきます。そういうハブになっていくことが重要でしょう。