成績上がらない生徒に営業
講師獲得には姉も協力

 それにしてもなぜ、これだけの成功を果たすことができたのか。その秘密は、そらさんの熱意と家庭環境にあった。

 そらさんは、受験が目前に迫っているのに一向に成績が上がらない、勉強する気が起きないといった生徒の情報を同級生から得ると、「生徒募集中!」のチラシを持って直接営業をかけたり、学内外の友人や知人のネットワークを駆使して営業したりして、瞬く間に10人を超える生徒を集めてしまった。

 今年3月には、うわさを聞きつけた父兄向けに説明会を開き、ハイカテ代表として、「受験を終えたばかりの高校生講師は、現役受験生に一番近い存在だからこそ、親身になって教えられる」と、熱弁を振るった。

 休日には、「高校生募集」と書いたチラシを近くの名門高校の前で配布するなど、講師の獲得にも積極的だ。とはいえまだ13歳なので、お母さんである理加さんが、人目につかない場所からこっそりそらさんの行動をチェックしている。

 昨年、偏差値68の駒場高校に合格した現役高校生で、「副社長」でもある実姉の愛海(あみ)さんも講師の獲得に協力している。

 同級生や知人に、「アルバイトするなら、家庭教師はどうかなぁ」と声をかけ、講師として麻布高校(偏差値75)や慶應義塾高校(偏差値74)といった名門校の生徒を確保することに成功している。

 こうした子どもたちが育った背景には、両親の影響が大きい。

 母親の理加さんは、若い頃から、数々のメディアに取り上げられてきた実績を持つ女性起業家だ。女性で初めて、タクシー業界や飛行機業界に参入し、飛行機会社を経営したときには、20億円の負債を抱えるという怒濤の人生を生きてきた。

 父親の英俊さんは、大学卒業後、投資会社JAFCOに就職。さまざまなベンチャー企業を発掘し、今は企業財務に精通する投資家だ。そらさんが幸運だったのは、起業家を両親に持つという、日本では極めて珍しい家庭環境に育ったことだろう。