40代でできることを60代でも
日々の運動が若々しさの秘訣

 また、Hさんのように運動習慣があると、食事量を制限する「食べないダイエット」をしなくても、体形がキープできるというメリットもあります。「食べないダイエット」は脂肪だけでなく、筋肉や骨の量、ハリ・ツヤも減らしてしまいます。

 パーソナルトレーニングを受けるのはハードルが高いかもしれませんが、運動や筋トレを始めるときのための疲れにくい体づくりは、今からでもできることです。まずは、「前はこれくらいできたな」というくらいのレベルで体を動かしてみましょう。

・エスカレーター、エレベーターよりも階段を利用
・これまでより少し早いスピードで階段の昇降をする
・気が向いたときに腹筋やスクワットをして、何回くらいできるか数字として現状を把握しておく
・10kmマラソンに申し込んでみる

 など、毎日できること、ときどきならできること、目標になり得るもの、などを考えておくのもいいと思います。

 長く休んでいた体を動かすことは、休んでいた時間が長いほど大変な作業になります。突然激しい運動をするとケガにもつながりますから、まずは来たる次の年代を元気に迎えるための「ウォーミングアップ」、もしくは「現状維持」というスタンスで、少しずつ負荷をかけていくのがよさそうです。40代でできることを60代でも維持できていたら、それは紛れもない財産になりますよね。

 年を重ねるほどに、見た目に現れる清潔感は若々しさとつながってきます。そしてその清潔感は、不健康ではなかなか出せないものです。特に男性は、運動習慣の有無が、シニア世代になっても元気に仕事ができているかを左右しているように感じます。Hさんは、若い世代(特に女性)から、「かっこいい!」と言われることも多いそう。「モテたいと思っていた頃はこんなに言われなかった」と笑います。

「もしも、家で夕食を取ることもなく、あのままお酒を飲み続ける生活だったら、病気になっていた可能性だってある。そうならなくても、あのまま遊び続けていたら、奥さんに愛想をつかされていたかもしれない。こういう環境で健康に70代を迎えることはできなかったと思う」

 日々楽しく食事を取ることも、消化酵素の働きを活性化させて効率よく栄養を補給する秘訣 です。家族に限らず人との付き合い方は、時間の使い方や食生活、そして健康へも影響を及ぼします。周りへの感謝を忘れないこと、自分のメンテナンスにも目を向けることは今からでもできること。人生100年時代に不安を覚えることなく、楽しみながら年を重ねていきたいですね。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)