ジリ貧・金正恩に残された
4つの選択肢とは

 金には今、4つの選択肢がある。

(1)トランプを信じて完全非核化する。その場合、カダフィの二の舞になる可能性がある。
(2)核実験、ミサイル実験を再開する。その場合、米国と戦争になるリスクがある。
(3)現状の路線を続け、さらに米国をだまそうと試みる。
(4)現状維持で、中ロから制裁破りの支援を受けながら、細々とやっていく。この場合、景気が悪化しすぎて体制が崩壊するリスクがある。

 どの選択肢も未来は暗いが、結局、(3)と(4)でいく可能性が高い。いずれ米国の「兵糧攻め」が効果を上げ、北は体制崩壊せざるを得ないのではないだろうか。拉致被害者が戻ってくるのは、その時だ。

 冒頭で現在、世界には北朝鮮核問題で2つの立場があると書いた。すなわち、「完全非核化派」と「段階的非核化派」だ。

 日本と米国は、金にだまされないよう、「完全非核化すれば、制裁解除、体制保証、経済支援だ」と主張する。一方、中国、ロシア、北朝鮮は「段階的非核化」を要求する。

「少し非核化して、制裁解除=経済支援を受け取る」

 これが実現すれば、金正恩は、「核兵器」と「経済発展」を両立することができる。中ロは、この案を支持するというか、要求している。つまり、中国とロシアは「北朝鮮が核兵器を保有したまま、経済発展することを望んでいる」ことになる。

 なぜか?中国とロシアは大国だが、「天敵」が1国だけいる。いうまでもなく米国だ。中ロにとって、北朝鮮は、「米国の侵略を防いでくれる『緩衝国家』」なのだ。緩衝国家は、弱いよりも強い方がいいに決まっている。