自分を見つめる「もう一人の自分」Photo:PIXTA

拙著、『知性を磨く』(光文社新書)では、21世紀には、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」という7つのレベルの知性を垂直統合した人材が、「21世紀の変革リーダー」として活躍することを述べた。この第68回の講義では、「技術」に焦点を当て、拙著『人は、誰もが「多重人格」 − 誰も語らなかった「才能開花の技法」』(光文社新書)において述べたテーマを取り上げよう。

自分を見つめる「もう一人の自分」

 この連載においては、自分の中に様々な「人格」が眠っていることに気がつき、それらの人格を発見し、意識的に育てることによって、自分の中に隠れている様々な「才能」が開花していくことを述べてきた。

 そして、このとき、特に大切なことは、「日常とは違った場」において表れてくる、自分の中の「日常とは違う人格」に気がつき、深く見つめることである。

 なぜなら、この「見つめる」ということによって、自分の中に隠れていた「日常とは違う人格」が明確に意識されるようになり、表に出てくるからである。

 そして、ここで、極めて大切なことは、自分の中から一つの人格が現れてくるのを「見つめる」とき、そこに、「自分を見つめるもう一人の自分」が現れてくることである。