輸出による製造業の売り上げ拡大はなかった“アベノミクス景気”
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純輸出の増加が牽引したのは
「いざなみ」と同じだが

 2012年末から始まった景気拡大は、02~08年の前々回の景気拡大(「いざなみ景気」)に匹敵する長さになり、最長を超えた可能性もいわれている。

 前々回の景気拡大は、輸出主導経済成長といわれた。今回の景気回復でも、円安や輸出が経済成長を牽引したという見方がある。

 確かに、金融緩和や大規模な為替介入が円安加速のきっかけになったという点では似ている。しかし、データを見ると、前々回と今回の間には大きな差がある。

 前々回は、輸出の伸びが製造業の売上高を増加させ、経済は量的に拡大した。

 ところが、今回の景気拡大期では、輸出が製造業の売り上げや鉱工業生産を伸ばした効果は認められない。