授業中の様子Photo:PIXTA

 中高一貫校の受験を考える際、進学先の大学合格実績は気になるもの。2018年データを基に、首都圏中高一貫校の合格率(合格者数÷卒業生数×100)を見ていこう。「カンペキ中学受験2020」(朝日新聞出版)から抜粋して紹介する。

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難関国立大合格率ランキングカンペキ中学受験 2020 (AERA進学BOOK)より 拡大画像表示

 表を見てほしい。これは東京大、京都大、東京工業大、一橋大の合格者数合計を基に合格率を算出したものだ。

 トップは筑波大附駒場の72.2%。10人中7人以上が難関国立大に合格している。卒業生が162人と少なく、合格者のほとんどが東京大というのも特徴だ。今年は日本最難関の東京大理科III類(医学部に進学)に17人合格し、初めて全国トップとなった。2位は栄光学園の55.5%、3位の開成が51%で、ここまでが5割以上の合格率だ。

 開成は東京大合格者数が175人で日本一だが、卒業生数がトップ30でもっとも多く、難関国立大合格率では3位になる。4位は麻布の47.7%、5位は聖光学院の40.3%だった。以下、女子校トップの桜蔭、浅野、駒場東邦と並ぶ。11位まではすべて男女別学校で、強さが際立っている。共学トップは12位の東京学芸大附で、渋谷教育学園幕張、渋谷教育学園渋谷と続く。公立中高一貫校も18位の小石川中教など4校がトップ30に入り、昨年の2校から増えている。21位の桐蔭学園中教は今年から共学になる。

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朝日新聞出版
定価2052円

 また、合格者数を見ると、各校の強みも見える。京都大トップは麻布の16人で、これは東日本トップ。近年は首都圏の学校で京都大人気が高まっている。京都大合格者に占める東京の学校の割合が、08年の3.7%から今年は7.3%にほぼ倍増。東京工業大トップの浅野は26人で全国でもトップだ。一橋大トップの東京学芸大附は21人合格で、全国で2位の合格者数だ。

(文/大学通信・安田賢治)

AERA dot.より転載