欧州諸国の政府は9日、米国の制裁からイランを守るための措置を60日以内に実現するよう迫るイランの要求を退け、同国が2015年の核合意を一部停止する構えを示していることについて「強い懸念」を表明した。だがイランの通告によって、欧州が核合意を維持する選択肢は消えかかっている。欧州当局者は何カ月にもわたり、米国の制裁がイラン経済に及ぼす打撃を和らげようと模索してきたが、そうした取り組みはほとんど徒労に終わりつつある。欧州は近々、厳しい選択を迫られるかもしれない。欧州首脳はイランを制裁から十分守り、核合意を順守するよう説得できなければ、合意の一環として解除した制裁を再発動し、核合意を破棄すべきか否かを判断しなければならない。