北欧の人たちはみな、
たしかに幸せを実感していた

[北欧現地インタビュー:幸福観とモノ編]<br />物質的なモノから幸福度を感じられる時代は終わった

「ふだんから『幸福だ、幸福だ』って思っているわけではないのですが、落ち着いて座って自分の状況を吟味したときに、『ああ、実際にここはいい生活ができるところだ』という結論になるんでしょう。教育も医療も、かなりいいレベルのものが無料で受けられますし」
クリスチャン・ブライバイスさん/デンマーク/不動産会社勤務

[北欧現地インタビュー:幸福観とモノ編]<br />物質的なモノから幸福度を感じられる時代は終わった

「スウェーデン人はあんまり心配しない国民なんだと思います。地震もないし、台風みたいな天災もない。やりたいように生きられて、たとえばずっと勉強していたいと思ったらできる。こうしなくちゃいけないというプレッシャーがないから、そんなに頑張らなくてもいいというか……」
アンドレアス・リーベルべックさん/スウェーデン/「エリクソン」勤務

[北欧現地インタビュー:幸福観とモノ編]<br />物質的なモノから幸福度を感じられる時代は終わった

「フィンランドはバランス感覚がすばらしいんです。それは、自然と都市生活だったり、プライベートと仕事だったり。高い税金とその見返りだったり。日本が、モノはいっぱいあるのに満たされていないというのは、そのバランスがグチャグチャになっていると思うんです」
中村浩介さん/フィンランド/家具・雑貨ショップ経営

[北欧現地インタビュー:幸福観とモノ編]<br />物質的なモノから幸福度を感じられる時代は終わった

「他の国の人と比べるのは難しいんですが、まあ全般的に幸せだと思います。スウェーデンは雪に閉ざされている季節が長くて、春になると急に雪が溶けて明るくなります。パッと洋服を脱いで、幸せな気持ちになる。季節を最大限に利用しているところはあるでしょう。また、まわりにストレスを感じてる人がいない。そういう友だち関係も幸せのひとつの理由じゃないかと思います」
ポンタス・ハーグランドさん/スウェーデン/「マイクロソフト」勤務

 取材をしていてとくに感じたのは、やっぱりみなシンプルな生活を送っているということ。彼らは自分たちが今持っているモノや暮らしている社会の中で、どういうふうにしたら楽しく過ごせるのか、よく知っているのだと思います。