まずは「研修の企画面」から扱っていきましょう。

 連載第4回「参加者の『期待』『ニーズ』に応える研修の進め方」でも触れましたが、参加者にとって意味のある研修とするためには、事前に「対象者分析」(現場のニーズ把握)を行って、適切な「研修ゴール」を設定する必要があります。研修ゴールとは、研修実施後、参加者にどのようになっていてほしいのか、その達成状態を表します。

 あまりにこの「研修ゴール」の設定が高過ぎると、参加者にとって難しすぎたり、現場で活用できないものになってしまったりするし、逆に低すぎても、参加者にとってモノ足りない、あるいは研修への参加が無意味なもの、となってしまいます。

「上位2割」「下位2割」の
参加者にどう向き合うか

 一般的に人々が集団やグループを構成した場合、「2:6:2の法則」が成り立つといわれます。参加対象者の経験・知識・スキルにバラツキがあったと仮定した場合、研修ゴールは、上位2割、中位6割、下位2割のどこに設定すべきなのでしょう。

 答えは、「中位の6割」です。なぜならば、「下位2割」に設定すると、他の8割にとって「モノ足りない」研修となってしまいます。「上位2割」は極論すると、本来、集合研修を受けなくてもいいくらいのハイパフォーマーともいえます。長時間に渡り参加者を拘束する研修の性質を考えても、「中位6割」に合わせて研修ゴールを設定することが一番、費用対効果が高いといえます。

 では、「上位2割」「下位2割」の対象者に対してはどのように向き合えばいいのでしょうか。

 そこで必要になってくるのが「研修の設計面」そして「デリバリー面」のアプローチになってきます。一番のポイントは、連載第3回「研修で聴き手の『反応』を引き出す3つのノックの仕方」で紹介した「参加型の研修を取り入れる」ことです。