ところで、安倍首相とトランプ大統領は先般会談を行った。その後新しい天皇陛下が迎える初めての国賓としてトランプ氏が来日する予定で、さらに日本で行われる主要20カ国・地域(G20)首脳会議の場でも会談の機会がある。

 裏を取ることができるような性質の話ではないが、両首脳の間で「密約」めいたものがあるとすれば、安倍首相はトランプ大統領の中国に対する打ち手を事前に十分知った上でタイミングを計る事ができるし、日本が消費増税を延期することは、微力ではあっても経済政策の協調としてトランプ氏にとってもプラス材料だ。

 日本の消費増税が延期され、その後に米中の貿易摩擦が双方に顔の立つ「ディール」によって緩和されるなら、経済的な結果は大変望ましいのだが、そこまで希望するのは期待のし過ぎだろうか。

(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)