中国版スタバ瑞幸のIPO、「苦い後味」にご用心Photo:Imaginechina/AFLO

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 中国企業による最新の新規株式公開(IPO)には、多くの「泡」がありそうだ。

 中国コーヒーチェーンでスターバックスに次ぐ第2位のラッキンコーヒー(瑞幸珈琲)。同社は米ナスダック市場へのIPOと、同時に行う穀物メジャーの仏ルイ・ドレフュスを引受先とする第三者割り当てで最大5億6000万ドル(約610億円)の調達を目指している。上場時の時価総額は最大で40億ドルに上るとみられている。

 ラッキンコーヒーについては、かなり過大評価されているところがある。中国のコーヒー消費は他国と比べて少なく、成長に向けた滑走路は長い。ラッキンはまた、コーヒーチェーンというよりは、ハイテク新興企業として位置づけられている。顧客はアプリ経由でキャッシュレスで注文し、デスクにコーヒーを届けてもらうことでができ、「30分以内のお届け」が保証されている。

 中国では当たり前になっているものの、キャッシュレス決済と宅配は「クール」だ。だがラッキンはあまり好ましくない面でも、ハイテク企業との類似点がある。つまり、利益についてはあまり気にすることなく成長を追い求め、顧客に補助金を提供して資金を燃焼している。

 ラッキンは資産運用大手ブラックロックなどの投資家の支援を得て、積極的な拡大路線を進めてきた。過去1年半に2400店舗近くを開設し、中国国内でスターバックスの約3分の2の規模に迫っている。同社はまた、新規顧客を獲得するため、クーポンやディスカウントを提供している。