一流大学卒の独身女性のエピソード

 あるとき、一流大学卒の独身女性がパートに応募してきました。
 3ヵ月の契約で採用し、可もなく不可もなく勤めあげたので、さらに3ヵ月の契約延長をしました。

 ところがこれが失敗でした。
 他の社員との挨拶や交流もなく、仲間意識もない行動が見受けられるようになったため、2度目の契約更新はしないことに決めました。

 そのことを伝えたとたん、彼女は血相を変え、突然、社内に響き渡るような大声をあげたのです。

「なんでクビにするんだ?
 なんでクビになるんだ?
 まだ契約を一回更新しただけじゃないか!
 冗談じゃないよ!」

 他の社員も、「何が起きたのか!」と仕事を中断する騒ぎになりました。
 私は断固として、「そうした態度が当社にふさわしくないので、更新しません」と突っぱねました。

 一応、それでケリがついたのですが、後味の悪い結末でした。
 採用した私の失敗です。

 また、その後、調達・在庫管理の事務員として採用した女性も、問題を残しました。

 明るく元気がよく、対人関係は悪くありません。
 しかし、仕事に緻密さがなく、在庫管理や部品の引き当て業務でのミスが目立ちました。

 あるとき、地方の実家に帰っていた彼女から突然、会社に電話がありました。

「会社を辞めることにしたから、会社の机に入っている私物を宅配便で送り返してほしい」

 それを聞いて、「本当に冗談じゃないよ!」と言いたいくらいでした。