彼女の資質を見抜けなかった
私の判断ミス

 上司に相談もなく、会社に挨拶もなく、退職の手続きもしないで辞めていった例はこの一例だけです。他にはありません。

 非常識極まりない辞め方だと思いますが、これも、彼女の資質を見抜けなかった私の判断ミスです。

「明るい性格で、対人関係は問題ない」と判断したものの、事務処理能力や、緻密さをチェックしないままに採用を決めてしまったことに原因があります。

 こうしたこともあり、その後の採用にあたっては、面接、作文、適性心理テストなどを複合的に行うようにしています。

 その結果、現在では当社の風土や理念に合った人財を採用できており、転職者を含めて社員の離職率は非常に低くなっています。

 非常識な社員を間違って採用してしまうと、お金の無駄遣いになります。
 とくに、当社のように「生涯雇用」を方針にしている以上は、「採用は命がけ」で行うことが大切です。

ps.「25の修羅場」の詳細は、第1回連載「倒産寸前から売上3倍、自己資本比率10倍、純資産28倍!「25の修羅場」が「25年連続黒字」をつくった理由」をご覧ください。きっと、私が血反吐を吐きながら、泥水を飲みながらのここまでのプロセスの一端を垣間見れるかと思います。