キャッシュレス時代に、デビットカードが「オトク」な理由デビットカードは代金が銀行の預金口座から直接引き落としされるので、家計管理がしやすい。みなさんは普段、買い物をする時、デビットカードを使っているだろうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

デビットカードが登場して約20年が経つ。これまでのデビットカードはクレジットカードと比べると、消費者への還元メリットが低かったため、利用者の減少傾向が続いていた。ところが今話題のキャッシュレスの動きと関連し、デビットカードにも新たな波が起きている。そこで今回は、デビットカードのメリットと利用法について述べたいと思う。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

 秋の消費増税が近づくにつれ、「キャッシュレス」という言葉を聞かない日はないが、もっぱら話題になるのはスマホ決済アプリばかりだ。しかしそれは、日本のキャッシュレスの実態とは少し異なっている。

 2018年の日銀の決済システムレポートによれば、わが国のキャッシュレス決済金額の9割はクレジットカードが占め、次いで電子マネー、デビットカードが続く。高額の買い物やネット通販の決済に利用されることが多いのも、クレジットカードがトップにくる要因だろう。

 ところが世界に目を向けると、意外にも別の景色が見えてくる。イギリス、フランス、ベルギー、ドイツ、ロシアなどのヨーロッパ諸国では、クレジットカードよりもデビットカードのほうが、決済に使われている比率が高いのだ。日本クレジット協会の「日本のクレジット統計2017年版」によると、イギリスは56.6%、ロシアは50.6%、ベルギーは37.0%がデビットカードによる決済だという。

 その理由はデビットカードの特長による。ご存じの通り、デビットカードとは銀行など金融機関が発行する決済カードで、商品やサービスの代金を口座保有者の残高から即時引き落としして支払うものだ。預金残高そのものが信用の担保となるため、クレジットカードのような審査がいらない。日本に比べて諸外国のほうがクレジットカードの審査が厳しいため、より保有しやすいデビットカードの利用が進んでいるのだという。