韓国のキャッシュレス大国化は
「減税」策によるところが大きい

「お金が貯まる人」が2枚のクレジットカードを使い分けるのはなぜ?
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 毎年12月になると、雑誌などのメディア媒体から「来年のトピックス」についてコメントを求められる取材が増える。今回は、2019年10月に予定されている消費税増税がメインテーマだ。

 住宅ローンの相談が多いことから、「マイホームは消費税が8%のうちに買うべきか」といったことを聞かれるが、住宅については増税後の不動産市場の冷え込み対策が取られるため、8%のうちに焦って買う必要はないとコメントしている。

 今回は、「増税後にキャッシュレス決済すると5%のポイント還元」が話題を集めている。政府の方針は流動的で今後も微調整がありそうだが、現時点では「中小規模の店舗でキャッシュレスで支払いをすると、政府が5%のポイント還元する」方向で進んでいる。期間は9ヵ月間となっているが、この点も流動的だ。

 この1年くらいの間に新聞・雑誌、ネット記事で「キャッシュレス」という言葉を頻繁に見かけるようになった。今回の政府によるポイント還元は、消費税増税後の景気対策として浮上してきた話だが、その前から経済産業省は「キャッシュレス化」を推進しようとしていたのだ。

 キャッシュレス決済がテーマの記事でよく引用される「各国のキャッシュレス決済比率の状況」というレポートがある(経済産業省・2015年)。それによると、トップは韓国で89.1%、2位は中国の60%、3位がカナダ55.4%。アメリカは45%で第6位。日本は10位で18.4%。

 アメリカよりも韓国、中国が「キャッシュレス先進国」とは、ちょっと意外に感じる。とりわけ、韓国の約9割はものすごい普及率だ。

 韓国のキャッシュレス決済比率が約9割にもなったのは、自然になったわけではなく、国が「キャッシュレス決済をすると減税する」という政策を取ったから。